研究成果10:第9波のピーク規模とピーク時期を予想

 
新型コロナは、日本でも5/8に2類から5類に見直されましたが、専門家会合では「第9波は第8波より大規模となる可能性 がある 」と警告しており、高齢者からは「一体どうしたらいいの?」と困惑する声も聞かれます。

日本での過去8回の流行パターンから、感染拡大局面における傾き(指数係数)mと直前のベース水準に対するピーク倍率 rの間に、大雑把ながら相関があることを見 出 しました。この相関に基づき、9波 について、ピークは3万強と小規模で、ピークアウトは7月上旬頃になると推定 しました。
 
ご関心のある方は小論をお読み下さい。
 

研究成果9:ソーシャルデータサイエンス学会で研究発表、優秀賞を受賞

   
3月11日に開催された日本ソーシャルデータサイエンス学会のシンポジウム2022において、
 
 
を研究発表し、「優秀賞」を戴きました。
 
新型コロナがこれほどしつこく流行を繰り返しているのに、専門家の先生方から、なぜ流行を繰り返すのかの説明が戴けておらず、素人なりに懸命に繰返しメカニズムを考察したものです。
 
当日は、合計17件の研究発表がありましたが、大学関係者がほとんどで、市民の立場からの発表は私共だけでした。
 
 

研究成果8:新型コロナ流行繰返しの数理モデルを寄稿

 
小論「A mathematical model for
repetitive behaviors of Covid-19」
を医療系プリプリントサーバーmedRxiv
に寄稿しました。
 
 

研究成果7:新型コロナの局所飽和・クラスター連鎖(LSCC)モデルの提案

 

新型コロナでは、これまでいくつもの波を経験しながら、「なぜ波が一旦収束するのか」が説明されないため、「波がまた来る不安」を拭えていないのが実情です。

そこで、標準理論にない「局所飽和・クラスター連鎖」(LSCC)という仕組みを組み込んだミクロモデルを考案しました。日々の公表データで学習した結果、ほぼ追跡可能なレベルに達しましたので報告します。

当モデルでは、局所領域内の感染増殖が速すぎて、未感染者が枯渇してしまい、感染が抑制されるために自然にピークアウトすると考えました。世界各国~各都市の多様な感染挙動を、たった2つのパラメータで整理・再現でき、繰返す後続波にも共通することが見出せました。

ご関心のある方は研究小論をご参照下さい。

 

研究成果6: 新型コロナの流行繰返しメカニズムの数理的考察

新型コロナ第5波がようやく落ち着き、ひと息ですが、「なぜ、こうもしつこく繰り返すのか?」「寒くなると、また次の波がやって来るのか?」といった不安が拭い切れません。
 
しかし、感染症の専門家の先生方からはなかなか明快なご説明が戴けていません。
 
当研究会では、小田垣九大名誉教授ご提唱の隔離を考慮した数理モデルを出発点にし、陽性者、感染率、隔離率の位相空間での周回挙動という観点で、繰返しのメカニズムを考察しました。
 
実データ検証はこれからですが、数理モデル上はリアルに繰返しが再現出来ました。そして、流行の繰返しを抑えるには、ワクチンとともに、「職場、学校、街角、どこでもPCR検査!」により、市中のもぐりの感染者の徹底的な炙り出しと隔離が有効との示唆を得ました。
 
ご関心のある方は研究速報
ご参考まで。

研究成果5: 量子コンピューティング特許出願

 
当研究会で考案した量子コンピューティングの特許が公開されました。
(特開2021-158138) 
 
*名称:量子ビット集積装置
*狙い:超電導磁石を用いて、全単環量子ビット間をノイズフリーで量子結合させる磁気的結合装置の提供
*出願日:2020年3月25日
*出願人:神戸製鋼、コベルコ科研、JASTEC(3社共願)
*発明者:井上、丸山、池田、小湊、山上、西元、川田
             
  

研究成果4:新型コロナの死者数統計に基づく感染の広がりの推定

 
下記第2報で述べた感染の広がりや「真の致死率」の推定の信頼性を検証するために、自己撞着型のアルゴリズムを用いた別アプローチを行いました。
 
その結果、左図に示すように、ほぼ同様の「真の致死率」の年代依存性を確認出来、第2報の推定の信頼性が傍証出来ました。
 
詳細は第2報(Appendix)をご参照下さい。

 
 
恣意性の強い新規感染者数を一切使わず、客観性の高い死者数統計に基づいて新型コロナの感染の広がりを推定する方法(第1報)を2021年1月に提案しました。
 
3月30日、厚労省より第2回抗体検査結果が公表されましたので、それを組込み、推定精度の向上を試みました。ご関心のある方は
第2報をご参照下さい。
 
ポイントを左図9に示します。
1) クルーズ船の致死率データともよく整合しています。
2) 医療現場の懸命の努力によると思われる致死率の改善(黒線➡青線)が見えてきました。
3) 季節性インフルエンザと比較すると、年代依存性の「傾き」が異なること、新型コロナは高齢者にはとりわけ厳しい反面、生活世代ではインフルエンザと同等以下であることも分かってきました。
 
今後も新型コロナを「正しく恐れるためのエビデンス」を集めていきたいと思っています。
 

    研究成果 1

 
 
 
 
 2019年9月、中国・西安の有色金属研究院で「人の知性と人工知能」の講演をしました。人間とAIの得意、不得意について最新の知見を述べるとともに、敵対するのではなく、人の弱点を補完するAIの活用の仕方について議論しました
 AIの力を引き出す最大のポイントは、人が失敗を包み隠さず正直にデータに残すことに尽きることを強調しました。
 
 
 
 
 

    研究成果 2

 
 
新型コロナに関する小論文を筆しました。
(2020年7月2日)
 
Curve-fitting approach for COVID-19 data
and its physical background
 
 
 スペイン風邪を契機に確立された数理疫学の標準SIRモデルでは、実効再生産数により感染の増加 or 減少の傾向は分かりますが、いつピークアウトするか、収束するかの見通しは与えてくれません。専門家の先生方の話もそこが抜け落ちており、それが人々の不安心理の背景にあるようです。
 そこで、本研究では新型コロナの流行プロフィールが後ろに尾を引く非対称性をもつことに着目し、対数正規分布を用いたカーブフィッティングでピークアウト時期とピーク規模、収束時期などマクロトレンドを予測する方法を提案しました。
 
 

    研究成果 3

 
 
 
新型コロナに関する小論文を筆しました。
(2021年1月11日)
 
 
 恣意性の強い新規感染者数よりも客観性の高い死者数の年代別統計に基づいて、感染の広がり(真の感染者数、市中のサイレント感染者数等)や真の致死率を推定する方法を提案しました。 
 推定の結果、第1波では、公表の新規感染者の8~13倍もの市中サイレント感染者がいたこと、それらが第2波、第3波に繋がっていったこと、致死率が一桁近くも高めに公表され、新型コロナが過度に怖がられる遠因となったことなどが示唆されています。